展示期間:平成28年2月6日(土)~28日(日)
開催場所:当館1階 企画展示コーナー

 今回は、ミニ展示の内容を紹介します。

 

見どころ

 証言者一人ひとりを紹介し、証言映像の中でポイントとなるところを、わかりやすくパネル化しました。ここでは、単なる証言映像収録者の紹介だけでなく、証言者の本音を語っていただいたところを漫画の吹き出しのようにして、ご本人の言葉の一端を出しています。

展示資料

 証言映像で使用された資料を公開しています。被爆して左眼を失い、義眼の手入れが毎日の日課となっている方、戦場で負傷した砲弾破片を軍医から激痛のなか引きずり出された方など、陸軍・海軍を問わず戦傷病者としてご苦労なされた方々から寄贈された資料、今回、特別にお借りした資料を交えて展示しました。

体験コーナー

 今回、初めて設けたコーナーです。レプリカで同一のものを製作することはありましたが、ここでは摘出された砲弾破片がどのくらいの重さであったのか、これを体感してもらうため、同じ重量の分銅の重りを設けました。持っていただければ、想像以上に重い金属片であったことがわかります。



注目事例

 シアターを出たところには、証言映像収録者に関する戦中の写真などが紹介されています。この中には、一つだけ写真ではなく戸籍謄本(個人情報削除)を紹介しています。長崎で自宅が被爆し、家族分の焼死体が発見されたことから証言者も死去したものと誤解されて、叔父が家族全員死亡として書類を提出しました。しかし、証言者の生存が確認されたことにより、昭和20年8月9日に「失った戸籍」を復活するために、何度となく戸籍復活の手続きを行ない、ついに同年11月16日に戸籍を復活することができました。まさに3か月間、「無戸籍」の状態だったのです。戦時下で原爆投下の混乱した時期を示すものとして貴重な資料となっています。

 前回、ご紹介した見どころも含め、ミニ展示をぜひご覧ください。

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2016年