平成25年11月末をもって日本傷痍軍人会は解散となり、戦傷病者を束ねる全国的な組織はなくなりました。各所で報道されている通り、いくつかの支部は活動を続けるとの事ですが、47都道府県のほとんどの支部が本部とともに解散となりました。それに伴い、しょうけい館では各傷痍軍人会が所蔵してきた様々な資料の寄贈を受けています。
この度は静岡県傷痍軍人会の幹部をお務めだった山﨑様のお招きにより、御宅を訪ね、資料収集の為の、資料の選別と梱包の作業をさせて頂きました。
静岡県傷痍軍人会は昭和27年に発足。山梨県傷痍軍人会とともに全国組織を立ち上げる準備に活躍。日本傷痍軍人会の黎明期を支えました。昭和40年代当初、県下の戦傷病者のほとんど全員が会員となり、団結強固の上、活動を行っていました。
山﨑様は県傷立ち上げにご尽力、解散時には副会長を務めていらっしゃいました。御年95歳。昭和14年にノモンハンで左大腿上部に砲弾破片盲貫創を受けた後、「再起奉公」をモットーとし、身体の障害を克服して職業的に自立し、国家社会に貢献する為、努力を続けられた方です。郡の傷痍軍人会の会長も務められ、また、県の社会福祉団体の幹部も務められました。障害者福祉に関する活動が認められ、平成19年には旭日双光章を受章されています。現在もお元気で、当館の事業にご協力下さっています。


山﨑様(御自宅にて)

 山﨑様よりお預かりした傷痍軍人会資料は、今までに頂いた他傷痍軍人会の資料とともに、現在鋭意整理中です。今後、ミニ展示などで少しずつお見せできると思いますので、皆様、ご期待下さい。

【小景(しょうけい)第5号】

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2014年