今月24日から始まる地方展「しょうけい館(戦傷病者史料館)-福島展-」に出展する資料の中から、注目の資料のひとつをご紹介いたします。

 この車椅子は、福島県東白川郡の方より寄贈されたもので、「箱根式車椅子」と同型です。「箱根式車椅子」とは、脊髄損傷者のために病院用につくられました。下半身麻痺に加え臀部(でんぶ)に床ずれができやすい患者は、長時間同じ姿勢で車椅子に乗ることが難しいため、椅子の腰部が屈伸でき、足置きも患者の足の位置に合わせて調整できるように作られています。
 この資料のご寄贈者は、シベリアに抑留され、原始林伐採中に倒れてきた大木の下敷きになり脊髄を損傷しました。
 下半身麻痺になり、現在まで車椅子での生活を送られています。この車椅子に関して、“自操するのに困難した”“バスに乗せてもらおうとしたが乗車口の幅が狭くて駄目だった”などと証言されています。
 脊髄損傷で苦しんだ戦傷病者の生活を語る車椅子が郡山市でご覧になれますので、是非お越しください。

展示会概要

会期:平成28(2016)年5月24日(火)~ 5月29日(日)
会場:郡山市市民ふれあいプラザ
(〒963ー8002 福島県郡山市駅前二丁目11-1 ビッグアイ6階 展示室3)
入場料:無料
開館時間:10:00~18:30(入館は18:00まで) ※24日(火)14:00開場、29日(日)17:00閉場
主催:しょうけい館(戦傷病者史料館)
後援:福島県・郡山市

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2016年