【お知らせ】しょうけい館は2・3階です。他の階はオフィスとなりますので立ち入りはご遠慮ください。

館長のご挨拶

 しょうけい館(戦傷病者史料館)は、厚生労働省が戦傷病者等の援護施策の一環として、戦傷病者等が体験した戦中・戦後の労苦を後世に語り継ぐ施設として平成18年3月に開館した国の施設です。
 常設展示室では、戦地で受傷した時、身につけていた実物や、医療・更生などの様々な資料、写真、映像、体験記などで構成し、ある兵士の足跡を辿る形で、入営から戦場での受傷、戦地医療、内地での療養、社会復帰、そして現在まで、その折々に体験された戦傷病者の労苦をお伝えしております。図書室では、戦傷病者の体験記・回想録や援護施策関係、医療・衛生史関係などの図書・文献資料を自由に閲覧いただけます。
 その他、戦傷病者の証言を映像で視聴できるシアターなどの施設もあり、戦傷病者の労苦を聴くことができます。
 無料観覧となっておりますので、お気軽にご来館ください。職員一同お待ち申し上げております。
《しょうけい館 館長 髙根 和子》

設立の経緯

1998(平成10)年度
戦後半世紀以上が経過し、戦傷病者及びその妻の高齢化が進み、これらの者が体験した戦中・戦後の労苦の記憶が風化しつつあることから、同年夏、(財)日本傷痍軍人会(以下、「日傷」と略)よりこれらの者が体験した労苦を後世代に伝えることを目的とした戦傷病者等労苦継承事業(仮称)の実施について要望が出された。
1999(平成11)年度
厚生省(現厚生労働省)は、日傷に戦傷病者等労苦調査事業を委託し、『戦傷病者等労苦調査事業報告書』を受理(3月)。
2000(平成12)年度
継承すべき労苦の検討及び国内外関連事業等の基礎調査を実施するため、戦傷病者等の労苦継承事業に係る検討委員会を設置(9月)。
2001(平成13)年度
戦後半世紀以上が経過し、戦傷病者及びその妻の高齢化が進み、これらの者が体験した戦中・戦後の労苦の記憶が風化しつつあることから、同年夏、(財)日本傷痍軍人会(以下、「日傷」と略)よりこれらの者が体験した労苦を後世代に伝えることを目的とした戦傷病者等労苦継承事業(仮称)の実施について要望が出された。 平成13年度以降、厚生労働省は戦傷病者等労苦継承事業の実施にあたり、調査検討を日傷に委託。
2002(平成14)年度
戦傷病者の労苦の実態を調査し、事業の必要性等について検討、『戦傷病者等労苦継承事業調査検討委員会報告書』を作成(3月)。
2003(平成15)年度
戦傷病者等労苦継承事業企画調査委員会を設置(6月)、全国の会員に所蔵資料予備調査を実施(8月)、オーラルヒストリーの映像制作を開始(1月)、寄贈図書受付開始(2月)、『戦傷病者等労苦継承事業調査検討委員会報告書』を作成(3月)。
2004(平成16)年度
寄贈資料受付開始(5月)。開設準備企画委員会第一回会議を開催(11月)。
2005(平成17)年度
戦傷病者史料館(仮称)事務局を設置(4月)。
2006(平成18)年度
3月20日開館式、同21日より一般公開。
2023(令和5)年度
移転にともないリニューアルオープン(10月)。

「しょうけい館」館名について

受け継ぎ、語り継ぐという意味の「承継」という言葉があります。 戦傷病者とそのご家族等の労苦を知り、語り継ぐという趣旨からこの言葉を館名にしました。
そして、子供から大人まで多くの人々に親しんでもらえるよう「しょうけい」という平仮名表記にしました。 なお、館の性格を示すものとして「戦傷病者史料館」という名称を附記しています。

事業の概要

01.展示事業
戦傷病者及びそのご家族等の戦中・戦後の労苦の体験を伝える資料を収集し、保存し、これを展示すること。
02.図書映像資料等閲覧事業
戦傷病者及びそのご家族等の戦中・戦後の労苦に関する体験記、文献、歴史的資料及び映像資料を収集し、これを閲覧に供すること。
03.関連情報提供事業
ア 戦傷病者及びそのご家族等の戦中・戦後の労苦に係る所蔵図書や所蔵資料の内容についての情報を提供すること。
イ 内外の類似施設等の概要情報及び文献等の所在の情報を提供すること。

天皇皇后両陛下 しょうけい館を御訪問

 天皇皇后両陛下は、2009年1月19日午前、明け方の雨も上がり桜の開花時期を思わせる温かい好天気の中、しょうけい館を御訪問されました。
 両陛下には、玄関で関係者のお出迎えをお受けになった後、当館2階の展示室にお移りになり、「受傷」、「野戦病院ジオラマ」、「戦時下の療養生活」、「終戦・占領そして戦後復興」、「箱根療養所」等各コーナーの展示史料を、徳田館長(当時)の説明をお聞きになりながら、御覧いただきました。
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