戦傷病者の中には、義眼や義手、義足などの補装具と共に生きてきた人たちがいます。彼らは戦闘や訓練での負傷や病気によって身体の一部を失い、その代わりに補装具を着けて生活することになりました。戦後、身体障害者という立場で多くの労苦を体験しましたが、自らの努力と妻や周りの人たちの支えによって乗り越えてきました。
ひとくちに補装具を着けて生活してきた戦傷病者の労苦といっても、様々な負傷や病気が原因となっているため、一人ひとり異なる労苦があります。補装具を着けて苦しい訓練に耐え日常生活を送ることができるようになっても、補装具では自分の手足と同じ動きをすることは難しく、就職を断られたり、仕事をやめさせられたりすることもありました。さらに、現在ほど障害者への理解がなかったため、様々な差別を受けることもありました。
今回の企画展では、目や腕、脚などの身体の一部を失い、補装具を使って生きてきた戦傷病者たちの労苦とそれを乗り越えた努力を、補装具の中でも代表的な義眼、義手、義足の実物資料を中心に、証言映像と共に紹介します。
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会期: 平成30年3月6日(火)~5月6日(日)
会場: しょうけい館1階
入場料: 無 料
開館時間: 10:00〜17:30(入館は17:00まで)
休館日: 毎週月曜日・5月1日(ただし4月30日は開館)
関連イベント
【講演会】
「日本の義肢の戦後から今日まで」
講演者: 義肢装具士 田澤泰弘 氏
(元日本義肢協会理事長、株式会社田沢製作所取締役代表)
※講演者の都合により当日中止する場合には、学芸員による展示解説に変更となります。
日時: 3月24日(土)13:30~14:30
その他: 席に限りがありますので(約30名)、参加ご希望の方は当館までご連絡ください。
【企画展証言映像上映】
補装具と共に生きてきた戦傷病者たちの証言映像を上映します。
日時: 会期中毎日 10:00〜17:00
場所: しょうけい館1階 証言映像シアター
その他: 鑑賞自由・無料
【フロアレクチャー】
学芸員が企画展の展示解説をします。
日時: 4月7日(土)、4月21日(土)、5月5日(土) 14:00~14:30
場所: しょうけい館1階
その他: 当日参加自由・無料