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館だより
 
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第172号 2018年2月23日号

■「戦中・戦後の労苦を伝える戦後世代の語り部育成事業」報告(1月)

 

◆1期生「ミニ講話の発表(2)」2018年1月7日(日)
 部位別(上肢)の研修
 研修生4名が発表しました。方法は様々で、やさしく丁寧な語り口で話す方、時代背景を大切にして話す方、地図や身体の動きを発表に取り入れた方など、それぞれが独自に工夫し、発表方法にも特徴があらわれていました。
 研修生からは、当時の生活や人の考え方についてよく理解して原稿を書くことの大切さ、戦傷病者としての労苦をいかに克服していったのか、当時を生きた人にとっての価値観や言葉遣いについても考察を深めていきたいとの発言もありました。語り部として誰を対象に話すのかを事前に想定し、幅広い世代に対応できるようになりたい、というような感想もあり、具体的な方向性が見えてきたようです。

◆2期生「証言映像〜収録の経緯と現状〜」2018年1月13日(土)
 証言映像に関する講義を前半に実施し、後半は証言映像の視聴、質疑応答を行いました。講義では、館が扱っている証言映像(戦傷病者のオーラル・ヒストリー)とは何か、証言者(戦傷病者)の選定、年代別にみる収録法の違い、事前調査から納品までの流れ、映像編集での注意点などを解説しました。戦傷病者の現状、戦後の労苦を語るということに対して、証言者の意識の時代別変化、戦後70年を超えた現在における収録の困難さについても説明していきました。
 研修生からは、戦傷病者の高齢化による収録の難しさや、事前調査の大切さついて感想が出ました。

 


ミニ講話発表風景(一期生)


講義風景(二期生)