令和元年10月4日(金)から12月27日(金)まで、1階展示室において、ミニ展示「時代の一コマ WVF」を開催しています。
WVFは、World Veterans Federation(世界歴戦者連盟)の略称で、1950年に設立された国際組織です。1956年5月、日本傷痍軍人会(以下、日傷)はDAV(Disabled American Veterans:アメリカ傷痍軍人会)の推薦によってWVFに加盟しました。そのきっかけは、DAV会員が来日した際に日傷を表敬訪問したことに始まり、以降日傷とDAVの本格的な交流が行われるようになりました。
今回は、1956(昭和31)年のWVF総会に初参加した沖野亦男氏(日傷専務理事)と、その翌年に参加した藤井八郎氏(日傷副会長・兵庫県傷痍軍人会会長)に関連する資料を紹介します。
沖野氏の関連資料としては、『日傷月刊』の日傷代表団の出発・帰国に関する記事と、WVF徽章(きしょう)、ハロルド・ラッセル氏(DAV会員、映画『我等の生涯の最良の年』で主演を務めアカデミー助演男優賞を受賞)との交流写真、日傷が各国の傷痍軍人会から贈られた記念品の一部を展示します。
藤井氏の関連資料としては、WVF総会への出席機会を生かして、世界一周の視察旅行を行った経緯を地図で紹介します。この視察旅行は、欧米の社会福祉施設その他を視察・見学して日本の施設の整備・改善に役立てるため計画されたもので、兵庫県の助成を受けて実現しました。展示品の「欧米視察報告書」(実物)は、兵庫県に提出した報告書の控えです。当時の様子を示す唯一のこの資料は、兵庫県傷に保管されていました。