開催趣旨

 本展は、戦争によって足に障がいを負い、“立つ”“歩く”という行為を「義足」とともに歩んで来られた5人の戦傷病者のパーソナルヒストリーを見つめるものです。義足は、どのような経緯で作られ、戦傷病者の足となり、最後に当館へやってきたのでしょうか。
 兵士が足を失うという負傷の原因は、戦闘行為によって銃弾や爆撃が当たるという直接的なものだけでなく、医薬品の不足によって引き起こされる感染症、行軍中の事故や凍傷などもありました。戦争という過酷な体験の中で、足を失ってしまった方が多くいました。
 足を失った負傷兵は、身体の傷が癒え、治療が終わると、次は社会復帰のためのリハビリを始めます。義足を用いて、立つことから始まり、歩く、そしてその足で生活をし、働く、これらの行為が如何に難しいものであったのか、義足使用者のそれぞれの思いと共に労苦を振り返ります。戦争で身体の一部を失う「喪失」の経験、義足という新しい身体を装着する「出会い」、その後の義足と共に歩んだ人生を見つめます。
 本展の開催にあたっては、川村義肢株式会社、一般財団法人啓成会、航空自衛隊入間基地修武台記念館、佐賀市大隈重信記念館、早稲田大学大学史資料センターにご助力、ご助言を賜りました。御礼申し上げます。

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主催: しょうけい館(戦傷病者史料館)
会期: 令和3(2021)年7月14日(水)~9月12日(日)
会場: しょうけい館1階 企画展示室
入場料: 無料
開館時間: 10:00〜17:30(入館は17:00まで)
休館日: 毎週月曜日〈8月9日(月)開館、8月10日(火)休館〉
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、会期等を変更・中止する場合があります。

関連イベント

【証言映像上映】
内容: 義足と共に人生を歩んだ戦傷病者やその家族などの証言映像を上映します。
日時: 会期中毎日 10:00〜17:00
場所: しょうけい館1階 証言映像シアター
その他: 鑑賞自由・無料

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2021年